朗読劇って聞くと、舞台や映画より地味だし、動きはないし、退屈かもしれない…なんて思う人が多いですよね。
でも、それって実はめちゃくちゃもったいないです。
声と演技だけで世界観に引き込んでくれるのが朗読劇の真髄なので、上手な役者や声優さんが出演している公演は、むしろ舞台以上に“想像力”を刺激してくれます。
たとえば、PARCO劇場が主催する朗読劇『ラヴ・レターズ』などは長年大人気で、毎回すごい俳優や声優が出演しています。
▶ ラヴ・レターズ | PARCO STAGE -パルコステージ-
これを観た人たちが「こんなに感動するなんて知らなかった」「朗読劇ってあなどれない!」と大興奮しています。
でも、朗読劇の魅力ってどこにあるの?どうやって楽しめばいいの?という疑問を抱く方もいると思います。
そこで今回は、「朗読劇ってつまらないって言われるけど実際どうなの?」というテーマを深掘りしつつ、舞台鑑賞が初めての人や、これから俳優・声優を目指す人にも役立つような観劇の楽しみ方をお話します。
朗読劇は本当に“つまらない”のか?その魅力を探る

朗読劇とは?舞台との違いを知ろう
朗読劇は、その名の通り「台本を読み上げる形」で物語を進行する演劇スタイルです。
大きな舞台セットや派手なアクションがなく、役者が脚本を手にして座ったまま、あるいは立ったままセリフを読んで進行することが多いです。
いわゆる「普通の舞台演劇」は、役者同士が絡み合った動きをしたり、照明や音響効果も派手に入ることがあります。
でも、朗読劇は最低限の動きや効果のみを使うことが多いので、一見地味に感じるかもしれません。
でも、その分声だけでキャラクターの感情を表現していくので、聞いている観客は自然と“想像力”をフル回転させることになるんですね。
- 演者が台本を手にして進行する
- 派手なセットや衣装が少ない(場合によっては存在しない)
- 声の演技が主役
ここが朗読劇の面白いところでもあり、「地味に見える」という理由でもあります。
朗読劇が「つまらない」と思われる理由
「動きが少ないから退屈」「ビジュアル的に華やかさが足りない」「座って読むだけってどうなの?」なんて声があるのも事実。
でもこれは、観客が「演者の声・間・表情の変化」を楽しむ準備ができていなかったり、舞台装置への期待が高すぎたりすると起こりやすいです。
要するに、普通の舞台と同じ見方をすると「静かだな~」と感じやすいんですよね。
でも裏を返せば、「耳だけで想像し、物語世界に深く潜り込む楽しみがある」とも言えます。
むしろ、想像力が刺激されて「頭の中にものすごく豪華なステージが広がる」感覚があるんですよ。
これにハマるとたまらないです。
朗読劇の面白さを感じるポイントとは?
- 俳優や声優の声の演技力
声一本でキャラクターの心情から人間関係まで描き分けるので、上手い役者だと感情移入がすごいです。 - 観客自身の頭の中で映像が広がる
舞台セットがほとんどないからこそ、観客一人ひとりが想像を膨らませて、独自の世界を作り上げられます。 - 独特の緊張感
舞台に立つ役者の表情や微妙な呼吸音まで聞こえることも多く、息遣いまで物語の一部になる感覚がとてもスリリングです。
実際にPARCO劇場が主催している朗読劇『ラヴ・レターズ』は、二人の男女が手紙を読み上げるだけの構成なのに、見終わった後にめちゃくちゃ泣けるとか、切なすぎてしばらくボーッとしてしまうとか、そんな声がSNSでも多いです。
まさに声と想像力の相乗効果が爆発しているんですよ。
朗読劇と声優の魅力的な関係
最近では声優さんが朗読劇に参加することも増えてきています。
声優さんはアニメやゲームで培った“声で世界観を作り上げるスキル”を持っているので、朗読劇との相性は抜群です。
声優さん推しの人からしたら、この上ない耳福。
しかも、朗読劇は収録ではなく「生」で見るわけなので、声優さんの声量や息遣い、そしてちょっとしたアドリブ的要素など、ライブ感を楽しめるのが最高ですね。
「あの有名声優さんがこんな表情でこんな声を生で…!」という感動が味わえるので、声優ファンには“つまらない”どころか興奮度MAXの世界です。
初めての朗読劇観劇でも楽しめる方法

朗読劇の観劇マナーを知っておこう
朗読劇だからこそ、会場は結構静かです。
なので、舞台演劇と共通する部分もありますが、特に以下には気をつけたいところ。
- 携帯電話の電源はオフかマナーモード
静寂を破る着信音は命取り… - メモを取るならシャカシャカ音の出ない筆記用具
演者の声を邪魔しないように気をつけたいです。 - 席を立つタイミングに注意
休憩があるならその時に済ませる。
ない場合は非常用のトラブルを除いてなるべく避けましょう。
基本的には普通の舞台観劇と同様ですが、朗読劇はとにかく「声を聞く」ことが重要なので、音や光を出さないようにする配慮がさらに求められます。
初心者でも楽しめる朗読劇の選び方
はじめての朗読劇なら、まずは興味のある題材や出演者で選ぶのがいいです。
例えば、「推しの声優さんが出る」「好きな小説の朗読劇版がある」「話題の作品でSNSでも好評」など、自分の好奇心がくすぐられるものをチョイスしましょう。
あと、PARCO劇場の『ラヴ・レターズ』は、長年愛されている超定番作品なので、初めてでも安心して楽しめるはずです。
毎回出演する俳優ペアが違うので、公演によって雰囲気がガラッと変わるんですよ。
そこがリピーターが多い理由でもあります。
ちなみに、2025年1月に行われた『ラヴ・レターズ~2025 New Year Special~』は、佐藤隆太&朝夏まなと、藤田玲&藤原紀香といった2組が出演し、新年の幕開けにふさわしい特別なイベントとして、多くの観客に愛されました。
朗読劇をより楽しむための予習・準備方法
- 原作がある場合は軽く読んでおく
話の筋を知っておけば、朗読に集中できます。 - 出演者の声質や演技スタイルを把握する
声優さんや俳優さんの過去作を観たりして、その人の演技を事前に少しでも体感しておくとグッと入り込みやすいです。 - 当日の座席位置を把握する
あまりに前列すぎると演者を見下ろす形になったりしますし、逆に後ろすぎると声が聴き取りづらいことも。
チケットを選べる場合は程よい距離を狙うのもアリ。
実際の観劇中に注目すべきポイント
- 息遣いや間の取り方
演者がセリフを読む時の“間”が、物語の空気感を大きく変えます。 - 表情や姿勢
台本を読んでいても、表情やちょっとした仕草がキャラクターを強く印象付けます。 - 音響や効果音(ある場合は)
シンプルな舞台構成だからこそ、ちょっとしたBGMやSEが入った場合、ドラマ性がより強調されることがあります。 - 共演者との掛け合い
セリフのテンポやトーンが噛み合うと鳥肌ものの瞬間が生まれます。
朗読劇の舞台裏と制作の魅力

朗読劇のやり方や制作過程を知る
朗読劇は台本を使って演じる分、通常の舞台演劇よりリハーサル期間が短い場合もあります。
でも、そのぶん俳優や声優は声の表現を徹底的に追求します。
読み合わせの稽古はもちろん、本番とほぼ同じように座席やマイクを配置してリハーサルすることも多いです。
また、照明や音響に関しても、舞台装置が少ないからこそ「どのタイミングで少しだけ変化をつけるか」など、繊細な調整が要求されます。
朗読劇はシンプルに見える分、スタッフの細かな計算と演者の集中力で成り立っているんですね。
朗読劇に関わる声優や俳優の役割とは?
- 俳優
舞台経験を活かしつつ、限られた動きや表情でキャラクターを立体的に表現します。 - 声優
マイク前での表現力に長けているので、朗読劇の“声のみで世界観を作る”という部分に強みがあります。 - スタッフ(演出家・音響・照明など)
演者の声を最大限引き立てるため、装置や照明、効果音のバランスをコントロールします。
朗読劇のギャラ事情やビジネス面も解説
具体的な数字は公表されにくいですが、通常の舞台より規模が小さい場合もあって、俳優や声優のギャラは舞台公演よりやや抑えめなケースがあるようです。
でも、その分短期集中型で公演期間も短い場合が多く、スケジュールのやりくりがしやすい面もあるとか。
また、朗読劇は場所を選ばず開催しやすいメリットがあるため、地方公演や配信にも向いています。
キャストや演出次第で何度でも新しい作品に生まれ変わるので、ビジネスとしても「少ないコストで新鮮な企画を打ち出せる」という強みがあるんですね。
PARCO劇場主催の『ラヴ・レターズ』などは、一流俳優が出演する豪華なラインナップにもかかわらず、シンプルな舞台装置なので、ある意味では“大物俳優のライブを比較的リーズナブルに見られる”チャンスだったりするかもしれません。
【まとめ】朗読劇は本当に“つまらない”のか?楽しみ方次第で魅力が変わる!

いろいろ話してきましたが、結論として「朗読劇はつまらないどころか、想像を遥かに超える面白さがある!」と断言できます。
もちろん、合う・合わないの個人差はあるかもしれないです。
でも、演者の声や演技力がしっかりしている朗読劇なら、むしろ舞台以上に深く入り込めることもあるんですよ。
本文中で軽く紹介したPARCO劇場の『ラヴ・レターズ』はその代表例です。
毎回出演する俳優が一線級なので、朗読劇とはいえ高い演技力が期待できるし、シンプルな舞台構成だからこそ「俳優の声そのもの」に酔いしれることができます。
一度観ると、「朗読劇もすごいな」と目からウロコが落ちるはず。
これから俳優や声優を目指す人は、自分がやる側に立ったときのことを想像しながら観劇すると、学びと刺激がいっぱいです。
特に、声の演技でどれだけ感情表現が可能なのかを体感できるので、自分の演技力アップのためにもぜひ観てみてください。
興味がある人は、まずは気になる演者が出演する作品を探してみて、友達や家族を誘って行くのもいいです。
予備知識がなくても、意外とスッと物語に入り込めるのが朗読劇の魅力なので、ぜひ気軽に足を運んでみてください。