オーディションって緊張しますよね。
セリフや自己PRの準備だけでなく、「何を着て行けばいいんだろう?」と服装に悩む人はとても多いです。
オーディションは第一印象がとても大事で、そのほとんどが見た目で決まるといわれることもあります。
着る服ひとつで、あなたのキャラクターや清潔感、やる気などが伝わるからです。
もし、事前に役柄がわかっているオーディションであれば、その役をイメージした服装を選ぶことが大前提です。
なぜなら、台本を読んでどのように解釈し、どんな人物(役)をイメージしたのか、あなたの想像力や解釈力まで伝えることができるからです。
つまり服装は、ただ「印象を整える」だけでなく、「その役をどう捉えたか」という、あなたの表現の一部でもあるんです。
今回は、俳優や声優を目指す人に向けて、オーディション時の服装選びのポイントをわかりやすくまとめました。
実力をきちんとアピールするためにも、服装のコツを押さえて、自信をもってオーディションに臨みましょう。
オーディションの服装で気をつけたい基本ポイント

初対面の印象はほぼ服装で決まる?
人の印象は、最初の数秒でほぼ決まるといわれています。
オーディションであいさつする瞬間に、あなたの全身が審査員の目に入ります。
そのときに服装があまりにも乱れていたり、場にそぐわないものだと、「この人、大丈夫かな?」と思われるかもしれません。
オーディションでは、実力や個性が大事でも、第一印象が悪いとそれをしっかり伝えられないことがあります。
服装は自分をサポートする大切な要素なので、気を抜かないようにしましょう。
派手すぎず地味すぎず、ちょうどいいバランスとは
オーディションの場では、極端な派手さや地味さは避けたいです。(※イメージした役柄を表現するためならOK)
たとえば原色やネオンカラーを多用した服装は、個性が強く出るかもしれませんが、オーディションの本質である演技力や話し方よりも服装が注目されすぎてしまう可能性があります。
逆に、全体が真っ黒や灰色などモノトーンだけで、地味すぎるのももったいないです。
理由としては、あなたがどういう人かを判断するヒントが少なくなるからです。
自分のキャラクターをさりげなく表しながら、清潔感がある装いを意識しましょう。
よくあるNG服装とその理由
- ヨレヨレのTシャツやしわだらけのシャツ
清潔感が欠けて見えます。
アイロンをかけるだけでも印象は変わります。 - 大きすぎるサイズの服
だらしない印象を与えがちです。
自分の体に合ったサイズを選びましょう。 - 過度な露出やブランドロゴだらけ
服よりも体やロゴが目立ち、「この人は何をアピールしたいんだろう?」と疑問を持たれることがあります。 - 穴のあいたジーンズやボロボロのスニーカー
ファッション性をアピールしたい場合でも、やりすぎると「日常の身だしなみを整えられない人?」と思われるリスクがあります。
何度も言いますが、役柄のイメージを表現するという明確な意図があるなら上記のような服装もOKですよ。
タイプ別・シーン別のオーディション服装ガイド

男性が気をつけたいオーディションの服装【男編】
男性はシンプルかつ清潔感のある服装が基本です。
たとえば白や黒、ベージュなど落ち着いた色のシャツや、スリムなパンツを合わせるだけでも好印象を狙えます。
Tシャツを着るなら、無地で首まわりがヨレていないものがおすすめです。
柄シャツや派手な色を使いたい場合は、ジャケットやパンツを落ち着いた色にするなど、上半身と下半身のバランスを考えてみてください。
また、髪型やヒゲの手入れも大切で、「自分をちゃんと管理できる人」と思わせる清潔感を意識しましょう。
女性が好印象を持たれる服装のコツ【女編】
女性は男性に比べて、ファッションの自由度が高いです。
でもオーディションという場を考えると、やはり清潔感と動きやすさ、そして自分の雰囲気が出せる服装がポイントになります。
たとえば、シンプルなトップスにスカートやパンツを合わせ、色味を2~3色にまとめるとスッキリします。
髪型は顔が見えやすいスタイルがおすすめです。
前髪が目にかかると暗い印象になりがちなので、ピンやゴムでさっとまとめましょう。
メイクも同様で、ナチュラルで明るい印象を心がけると良いです。
冬のオーディションで寒さ対策と印象の両立
寒い季節はコートや上着が必要ですが、厚手のダウンを着ているとスタイルがよくわかりません。
会場に着いたらコートを脱いで受け答えするのが基本です。
中の服は動きやすくて暖かい素材を選びましょう。
セーターやカーディガンを着るときは、過度にモコモコしていないか、毛玉ができていないかをチェックしてください。
ブーツを履く場合は、派手な柄や過度な装飾があるものは避け、シンプルなデザインで清潔感を重視すると失敗しにくいです。
あと、冬場は静電気で髪が乱れることがあるので、ヘアケアやスタイリングに少し工夫すると安心です。
声優オーディションで求められる服装とは
声優のオーディションでは、やはり最も重要なのは「声の表現力」です。
見た目の印象そのものよりも、「声の表現でどれだけ幅広いキャラクターを想像させられるか」が問われる世界です。
なので、俳優オーディションのように、役柄のイメージに寄せた服装をする必要はほとんどありません。
それでも服装に気を配るとすれば、「演技の妨げにならないこと」と「審査の集中を邪魔しないこと」です。
たとえば、表情や口の動きが見えにくい髪型や、ガサガサ音がする素材の服、動きにくいスカートなどは避けたいところ。
審査員が「声」と「表現」に集中できるよう、あくまでニュートラルで清潔感のある服装を心がけましょう。
また、声優の世界でも最近はビジュアルを使ったプロモーションがあることも多いため、見た目をまったく気にしなくていいとは言えません。
でもそれは「派手さ」や「ファッション性」ではなく、ちゃんと身だしなみが整えられるかどうかというレベルで十分です。
白やベージュなど明るめのトップスにシンプルなボトムス、そして顔がよく見える髪型。
このくらいのシンプルさが、逆にあなたの声を一番引き立ててくれるかもしれません。
芸能事務所オーディションで失敗しない服の選び方
芸能事務所のオーディションは、将来所属タレントとして活動することを前提にチェックされる場です。
実力はもちろん、基本的なマナーや服装センスも見られやすいです。
とくに大手の事務所は応募者数が多いので、服装のマイナスポイントがあると目に留まらない場合があります。
迷ったときは無理に個性を出そうとせず、無難に清潔感重視で臨んだほうが得策です。
たとえば、男性なら白いシャツと黒やネイビーのパンツ、女性なら白いブラウスや落ち着いた色のスカートが定番です。
そこに少しだけアクセサリーを足すなど、ちょっとした工夫で個性を添えるイメージがいいですよ。
女優志望者におすすめのスタイルと注意点
女優を目指す人は、自分の魅力が最大限伝わる服装が重要です。
ただし、露出度が高かったり、舞台衣装のようにコテコテだったりすると、基本的な素質や素の魅力がわかりにくくなるおそれがあります。
おすすめは、シンプルだけどシルエットがキレイな服。
たとえば、上半身は体に合ったニットやブラウス、下半身は細身のパンツやふんわりしたスカートなど、自分のスタイルに合ったシルエットを選びます。
動きが制限されないかもチェックしてください。
オーディションでは簡単な演技や発声を求められる可能性があるので、服が動きを邪魔しないようにすると良いです。
ワンピースはアリ?印象を左右する着こなし術
ワンピースは女性らしさが出やすく、清楚な印象を与えられるアイテムです。
ただ、柄が大きいものや、フリルが多すぎるデザインは、あなたの個性や魅力よりも服そのものが目立ちがち。
オーディションでは、あくまであなたの演技力や表情、話し方が見られます。
なので、ワンピースを着たい場合は色や柄を控えめにし、体のラインがわかる程度のフィット感があるものを選ぶとベターです。
丈は長すぎず短すぎず、膝が隠れるか隠れないかくらいが無難です。
靴やバッグはシンプルなものでバランスを取ると、全体が落ち着いた印象になります。
オーディションにデニムってOK?カジュアルな服装の注意点
デニムはカジュアルな印象が強いですが、きれいなデニムパンツなら十分アリです。
ただし、ダメージデニムや装飾が多いデザインは避けたほうがいいです。(※これも役柄のイメージを表現する意図があってのことならOK)
オーディションはフォーマルすぎても浮きますが、ラフすぎるとやる気のなさを感じさせてしまいます。
カジュアルを取り入れたいなら、トップスは無地のシャツやジャケットを合わせて全体を引き締めると、自然な「かっこよさ」をアピールできます。
色落ち具合にも気をつけましょう。
あまりにも色が抜けているデニムは、普段着感が強く見えがちです。
オーディションの服装でよくある質問とまとめ

面接官はどこを見ている?服装で損しないために
オーディションの審査員は、あなたがプロとして活動できるかどうかを見ています。
演技や声が上手でも、「この人に仕事を任せても大丈夫かな?」という信用面や人間性は服装や態度からもチェックされます。
身だしなみが整っているか、全体のバランスがとれているか、清潔感はあるかなど、意外と細かいところまで見られています。
髪の長さや靴の清潔度にも気を配りましょう。
特に靴は、意外と盲点になりやすいですが、汚れやすり減り具合がひどいと全体が一気にラフな印象になってしまうので要注意です。
オーディションの服装に正解はある?プロが見ているポイント
よく「オーディションの服装に正解はない」と言われます。
たしかに、絶対にこれが正しいというルールがあるわけではありません。
なぜなら、目指す役柄や作品の雰囲気、審査員の好み、そのときのあなたの印象など、たくさんの要素が絡み合っているからです。
でも実は、「そのオーディションにおける正解」はちゃんと存在します。
それは「この人、役柄にぴったりだな」と思ってもらえることです。
特に、オーディションが事前に役柄を提示している場合は、そのイメージに寄せた服装を選ぶことが、正解に近づくための具体的な戦略になります。
学生役、OL役、医者、魔法使い、どんなジャンルでも、服装から「あなたがどう役を捉えたか」が伝われば、それはもう演技の一部です。
審査員は「この人をどう使えるか?」という視点で見ているため、最初から役のイメージをまとって現れることは、それだけで大きなアドバンテージになります。
もちろん、最低限の清潔感や動きやすさはどんなオーディションにも共通する大事なポイントです。
ただし、それだけでは「無難」止まりになってしまうことも。
逆に、役柄に合わせた服装=その場での“正解に最も近い服”を着ていくことで、審査員のイメージを一瞬でつかむことができるかもしれません。
オーディションは演技だけでなく、想像力や演出力も見られる場です。
服装もその一部として活かせるようになれば、それはあなたの強みになりますよ。
【まとめ】“自分らしさ”と“役柄らしさ”をつなぐ服装が、オーディションの味方になる

オーディションの服装に「これが正解」という絶対ルールはありません。
でも一つだけ確かなことがあります。
それは、審査員は“今この役に合う人”を探しているということです。
だからこそ、もし事前に役柄や台本のイメージがわかっているなら、その役をどう解釈し、どう表現したいのかを服装で軽く伝えるというのは、オーディションにおいてとても有効なアプローチになります。
服装は、セリフを言う前の「第一の演技」でもあるんです。
もちろん、清潔感やサイズ感、動きやすさといった基本も大切。
でも、「あなたがこの役をどう生きようとしているのか」を服装から感じてもらえたら、それはもう立派なアピールです。

大事なのは、自分らしさと、役柄らしさ。
その両方を少しだけ重ねて見せること。
そうすれば、オーディションという短い時間の中でも、「あ、この人に任せてみたいかも」と思ってもらえるチャンスが広がります。
服装は、ただの見た目の話ではなく、あなたの想像力や演技力を後押ししてくれる大事な“味方”。
ぜひこの記事のポイントを参考にしながら、あなたらしい、そして役にふさわしい装いで、次のオーディションに挑んでください。